MIYAMA AREA

福井市美山地区は福井県嶺北地方のほぼ中央に位置し、町の中央を足羽川が流れています。古くから林業が盛んで、“足羽川林業地”と称し、全国的にも有数の大径木の生産地帯として知られています。
総面積138.55㎢のうち、山林は89%を占めています。
また、地形は大半急峻で500~800m級の山々に囲まれ、東西13.5km南北10.6kmの長方形です。

気候・土壌

気候は日本海側特有の、夏季は高温多湿で冬季は曇天降雨降雪の多い地域です。
年間平均気温11.4℃、最高気温33℃、最低気温-0.8℃と寒暖の差が激しく、年間降雨量は2,700~3,000mmあり、 降雪期間は12月から3月上旬でその量は平坦地1m~1.5m、山間部で1.5m~2.5mと比較的多いです。
土壌は、おおむね山頂及び斜面上部が乾性褐色森林土、斜面中腹以下は適潤性褐色森土で覆われています。

美山の森林の特徴

高規格・高密度路網

路網密度は55m/haという県内でもトップクラスの水準を誇ります。主に軽トラック〜大型の4トントラックまで通行できる林道が補完されており、その他、組合が森林施業のために利用する専用道が整備されています。

山に関心がある林家・地域住民

美山町は、木や山に関心のある林家や組合員が多く、組合による保育・下刈り・枝打ち・間伐など丁寧な森林整備により健全な森林が形成されています。

人の出入りが増え
鳥獣害対策へ繋がる

路網整備を進めることで、地域住民が山に入りやすくなり、身近な自然とのふれあいの場として活用することができます。森林が適正に管理されることで、野生獣害が出没しにくくなり、結果的に鳥獣害対策に繋がります。

豊かな自然と共に育つ大径木”美山杉”

美山杉の特徴は雪との戦いにより生まれたものといえます。
雪害を克服するため耐雪性の高い品種の開発や植林、または、 階段切り造林などの優れた育林技術によって生まれます。

美山杉の特徴

  1. 材質は粘り強い
  2. 枝打ち施業が早くから行われており、枯れ節が少ない
  3. 製品にした時、色つやが良い

美山町の林業

森林面積は12,350ha、うち民有林11,908ha・国有林442haと大部分を民有林が占め、人工林率も74%と極めて高いです。
また、私有林のうち5ha未満の森林所有者が55%を占めています。
一方、林道及び作業路を含めた路網密度は55m/haに達し、県内ではトップクラスです。
管内の広大な森林資源、特に間伐材等の有効利用を図るための計画的な伐採を推進します。ICT(情報通信技術)を活用したスマート林業による低コスト搬出を行うために、また効率的な保育作業の推進を図るためにも、林道・作業路網の整備拡充は、今後とも継続していきます。
林家・組合員と相談のもと、主伐再造林も進めてまいります。健全な森林を育て、環境保全に貢献していきます。